- 山情報
- コース時間・歩数
- 登山ルート
名称 | 北穂高岳(日本百名山) |
住所 | 長野県松本市 |
標高 | きたほだかだけ 3106m |
特徴 | 穂高連峰の最北端に位置し、 西に大岩壁の滝谷、大キレットを隔てて 槍ヶ岳が望める。 |
満足度 | ★★★★★ |
天気 | ☀/☁ |
7/24.25
[上り] 3:55 [縦走] 0 [下り] 0
[歩行合計] 5:45
[往復歩数] ***歩
6:00 広島 →
16:00 松本 →・・
17:00 沢渡駐車場(車泊)5:20 バス→
5:50 上高地バスターミナル 6:05・・
7:00 明神 7:40・・
8:30 徳沢 8:45・・
9:45 横尾 10:05・・
11:05 本谷橋 11:35・・
13:45 涸沢小屋(泊)
7/26
[上り] 3:15 [縦走] 1:20 [下り] 0
[歩行合計] 4:35
[往復歩数] ***歩
6:00 涸沢小屋・・
..6:35 パノラマコース花畑・・
..7:20 涸沢小屋 7:30・・
..9:00 第1鎖・はしご・・
10:35 奥穂高岳分岐・・
10:45 北穂高岳 11:00・・
11:01 北穂高小屋(泊)
8/27
[上り] 0 [縦走] 0 [下り]7:15
[歩行合計] 7:15
[往復歩数] ***歩
5:40 北穂高小屋・・11
5:41 北穂高岳・・
7:55 涸沢小屋 8:40・・
10:05 本谷橋 10:30・・
11:30 横尾 12:10・・
13:00 徳沢 13:25・・
14:15 明神 14:35・・
15:30 上高地バスターミナル 16:00→
16:30 沢渡駐車場 16:50→
17:30 白骨温泉(泊)
7/28
6:50 白骨温泉→
8:10 飛騨高山→
19:00 広島
7月24日
梅雨は明けたが、大型台風11号が小笠原諸島を西へ進んでいる。
6:00広島出発。山陽、中国、名神、中央自動車道を経由し、松本で降りる。
沢渡大橋駐車場に到着。ドライブイン「しもまき」で、檜風呂の温泉(500円)
に浸かり、信州そばと、トンカツ定食の夕食。直ぐ近くにバス停がある村営
第1駐車場に車を入れる。平日のせいかガラガラ。車泊の準備をし、明日の
天気を心配しながら20:00就寝。
7月25日
4:30起床。少し肌寒く、晴れ渡った山並みは清々しい。サンドイッチを
つまみながら出発の仕度に忙しい。
バスの往復券(2000円)で、5:20発に乗り込むが、10人程だった。
中の湯温泉から一般車通行不可の狭い釜トンネルを通過し、梓川を上る。
朝日に照らされた焼岳、朝霧に包まれた大正池を眺め、観光客と登山者で
賑わうバスターミナルに到着する。登山届と保険(6泊7日、250万円、
掛捨て1000円)に、お守りのつもりで加入し、出発する。
平日で早朝のためか、河童橋には人影がまばらで、透明な梓川越しに岳沢、
前穂高が秀麗な顔を見せている。
台風11号は通過。標高1500mの上高地は景色がクリアで空気が新鮮だ。
唐松、イチイの樹林帯を抜け、約1時間で明神。明神橋を渡ってウエストンの
道案内で有名な嘉門次小屋に立ち寄る。赤々と揺れる囲炉裏の火が、上高地の
歴史を物がったっていた。
梓川は更に透明さを増し、明神岳、井上靖の「氷壁」でおなじみの前穂高岳の
東壁が真直に迫る。更に1時間で徳沢、200円の良く冷えた信州りんごで
一息つく。徳本分岐、新村橋を経て、屏風の頭が覗える横尾に到着。
槍沢からの渓流に架る平成11年完成の横尾大橋を渡り、唐松林に入り、
白骨林越に見る屏風岩の絶壁は迫力満点。徐々に高度を増し、横尾谷の渓流に
響く鶯の鳴き声は、徐々に標高を稼ぐ足取りを助ける。
横尾から1時間で揺れる吊り橋の本谷橋を渡る。渓流沿いの木陰で休憩する
登山者に混じって腰を降ろし、むすびを食べる。冷たい渓流が、疲れを癒して
くれる。ここからが正念場。
屏風岩を左に大きく巻くように、急登のガレ道を行く。Sガレ迄が長く、
木陰から正面に奥穂岳が現れ、涸沢カールが展望できる。やがて雪渓が現れ、
滑らぬように一歩一歩刻んで進む。
白いナナカマドの花の群生を過ぎると、涸沢小屋とヒュッテとの分岐に来る。
ヒュッテ側に進み、雪渓をさらに登ると、赤い屋根の涸沢ヒュッテに到着。
標高2300mのテラスから、涸沢カールを中央に、前穂高岳、奥穂高岳、
涸沢岳、北穂高岳が青空に映えて実に雄大。
この絶景を目の当たりにすると、7時間余りの歩行の疲れも飛んでしまう。
冷ややかな空気が美味しく、夢に見た感動の一瞬だ。カールに並ぶ色とり
どりの花畑と化したテント群の中の石段を10分で、1泊2食8500円の涸沢
小屋に到着する。
2階「光」の間にザックを置いて、着替え洗顔後、テラスに出て登山初日の
無事を祝ってビール(700円)で乾杯。17:00夕食を済ませ、星空に期待
したが、生憎の雲で遮られ残念。
6畳6人と少し狭いが、涸沢の夜が更ける。20:00就寝。だが、イビキの
重唱でなかなか寝られない・・・。
7月26日
4:30起床。朝日が涸沢カールを照らし、モルゲンロートの幕開けを鑑賞。
6:00涸沢カールの雪渓を踏みしめ、パノラマコースの散策に出発。
ハクサンイチゲ、シナノキンバイ等、群生したお花畑、見晴岩を経由し、
イワヒバリが飛び交う涸沢小屋のテラスに戻る。
涸沢小屋ヘリポート脇の岩場に咲く、ニッコウキスゲの群生に見送られ、
北穂沢の雪渓に足を入れる。山頂まで2.5Km、標高差800mの登り。
ガレ沢を登って行き、大岩の矢印に従い左に折れる。お花畑をジグザグに、
ゴロゴロした岩道のペンキ印を確認しながら、ひたすら登る。
最初の難所、南稜取り付きの鎖、はしごを上り、台地に。緊張を和らげるため
休憩。振り返ると、ギザギザの前穂高越しに、富士山のシルエットが、
浮かんでいるのに感動。
岩場の印に従い、岩稜をジグザグに登る。岩間のイワツメグサやイワカガミに
ホッと気持ちが和らぐ。
南稜中間の鎖場を通過し、はしごを登りつめ、しばらくして南稜のテラス、
テント場に出る。
奥穂縦走への分岐を右に取る。北峰と南峰の中間にある松濤まつなみ岩の
コルに出る。右側は雪渓が残り、深く切れ落ちており、最後の緊張の場面だ。
注意しながら50m登り、北穂高岳山頂に到着。
3106mの頂点に立ち感動。歴史の1ページに刻まれた一瞬。
展望は大変素晴らしく、360度の大パノラマ。北側に大キレット越しに槍ヶ岳
が堂々とそびえている。東側に燕岳、大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳の表銀座連峰。
遠くは中央アルプスと南アルプスの間に、富士山が裾野まで見渡される。
南は前穗岳、奥穗岳、涸沢岳が真直に。そして西には滝沢越しに笠ヶ岳、
双六岳が覗える。
絶景に食い入り、しばらく時を忘れて観望。風は涼しく、日差しは厳しい。
10m程階段を降りて、80人収容で日本で最高の高さに建つ北穗高小屋に行き、
受付を済ます。1泊2食8500円。
ここでは水の確保は雨水を屋根のといで受け、パイプで水だめに貯蔵し、
濾過して使用する為、自由に水は使えない。ペットボトルに水をもらい、
顔を洗い、着替えてテラスに出る。槍ヶ岳を目前にイワナの甘露煮弁当と
ビール(800円)を堪能する。
ガレ場ながら平らでヘリポートにも使用する北穗頂上やテラスで、日没まで
のんびりリラックスする。今までの人生で、一番贅沢な時間の味わい方だ。
5時過ぎ、クラシック音楽のBGMに、豚肉の生姜焼きの夕食はレストラン風で
心が和む。寒いテラスで、しばし槍ヶ岳の変貌にくぎ付けになる。
夕日に染まった雲が流れ、その度に槍ヶ岳が見え隠れし、変貌する雄姿を
じっと眺める。1時間後、槍のシルエットも闇に包まれ、ショーは終る。
昨日の睡眠不足を補うように、2段ベッド「第3尾根」の下段で8時就寝。
明日は予定では休憩込みだが、約10時間の長時間の下り歩行が待っている。
7月27日
4:30起床。今日も晴天。5時朝食。ご来光に安全祈願し、再度景色を眼に焼き
付け5:50出発。登りは1歩1歩ホールドして歩けるが、下りは浮石に注意し、
バランスを崩さぬよう下る。鎖場も思ったより楽に通過し、段々と涸沢が
近づいてくる。登山者が次第に増え、難所で行列になっている。
2時間15分の最大の緊張が終わり、涸沢小屋に到着。歯磨き、洗顔し、ソフト
クリーム(500円)で休憩。涸沢小屋を後にし、雪渓を下り、本谷橋で一服。
ここからは平坦な下り。辛抱が続く。
横尾。ビーフカレー(900円)で昼休み。景色に没頭した上りに比べ、山は
霞みがかかり、疲労が蓄積してきた下りは、ここからが長い。ザックが肩に
食い込み、言葉も少なくなる。
徳沢からはさらに足取りが重くなり、ペースを落とすと逆に辛いため、
30分歩行1分休憩にする。
15:20観光客でにぎ会う河童橋にやっとの思いで到着。人、人、人で一杯で
河童橋もかわいそう。
上高地銀座の別名にうなずける。延べ9時間30分弱の下りには、マイッタが
ロボコップは現れず。トレーニングジムでのウォーキングと筋トレが効いた?
バスターミナルで、土産をあさり、16:00バスに乗り込んだ。
沢渡大橋駐車場に到着し、登山靴を脱いでほっとする。
駐車代500x4日=2000円。今夜の宿泊場所、白骨温泉に急いだ。
7月28日
白骨温泉でゆっくり休養し、相棒の勧めで飛騨高山の朝市へ寄る。
飛騨牛の串焼き(200円)は軟らかく、味は塩コショウのみだが大変うまい。
東海北陸自動車道の飛騨清見から広島に帰る。(伸)