大船山(2)・由布岳(3)・宇佐神宮　登山

10月14日　大船山
東九州道を走り、長者原駐車場に着く。準備後、ﾀﾃﾞ原湿原の木道に入る。

湿原を横切り、樹林帯を抜ける。雨ヶ池の木道を進み、雨ヶ池越からは下り。

標高1200ｍにある広大な湿原盆地・坊がつるのｽｽｷ野に到着する。

芹洋子が歌う、「坊がつる賛歌」は広島高等師範学校（広大）の山岳部の
歌が原曲だそうだ。

ﾘﾝﾄﾞｳの咲く分岐から大船山に向かう。ｺﾞﾛｺﾞﾛと複雑に並ぶ黒い溶岩石を
踏み越えながら樹林帯を上る。
雨水でえぐれた山道の脇に、苔むした岩と倒木が横たわる。

五合目で坊がつるが広がる展望地で休憩。ｶﾞﾚ石の灌木帯を通過すると
主尾根の段原に着く。一気に展望が開け、目指す大船山が姿を現す。

尾根筋に樹林帯を抜け、岩場を上り過ごすと、大船山山頂にたどり着く。

久住山、中岳、星生山、三俣山、平治岳。由布岳も頭を覗かせ、坊がつるを
眼下に望み、むすび弁当を開く。

澄みきった青空、爽やかな秋風だが、紅葉は10日ぐらい遅れているらしい。
東方面に少し下り、色付き始めの火口湖である御池を展望する。

往路を下山。坊がつるからすごもり越ｺｰｽに。法華院温泉山荘を通過し、
岩場を越え、白砂の北千里浜に着く。

正面に硫黄山の噴煙が立ち上がり、硫黄臭が漂う。ﾓﾙﾀﾙ製噴火ｼｪﾙﾀｰが
建つすごもり越を通過する。大小のｺﾞﾛ岩はとても歩きにくい。

作業用道路を下り、長者原に戻る。近くの宿「花山酔」で、温泉とご馳走と
ﾋﾞｰﾙで、明日の由布岳に備える。

10月15日　由布岳
花山酔を出て、やまなみﾊｲｳｪｲを北上し、由布岳正面駐車場に着く。
すでに無料駐車場は満車。有料に停めると、すぐ¥500徴収に係員がくる。

広がるｽｽｷとｻｻの草原に、円錐形で双耳峰の由布岳が、ﾄﾞｶｯと居座る。
天気に恵まれ、昨日の疲労感を吹き飛ばしてくれる草原歩きは気持ちいい。

取り付きから左に入り、広葉樹林帯を進む。谷沿いの山道に変わり、
折り返すと、ﾍﾞﾝﾁある合野越の休憩地。

整備された樹林帯で、10数度の折り返しで、展望が開ける。湯布院盆地が
眺望でき、九重連山も伺える。
さらに繰り返しが続き、岩肌も多くなる。

東峰と西峰の鞍部のﾏﾀｴに着く。岩陰に身を寄せ、むすび1つ腹ごしらえ。
気合い入れ、西峰の鎖場に挑む。

右手で鎖、左手は岩肌、足場を選んで、ﾄｶｹﾞのように這い上がる。

ﾋﾟｰｸを越え、障子戸と呼ばれる岩峰を、ｶﾆの横這い。鎖を掴み、3ｍの緊張。

数度岩肌を上り、由布岳西峰山頂に到達する。平坦な山頂は展望抜群で、
九重連山、湯布院の街並み、大勢の登山者で賑わう東峰が隣に。

ﾏﾀｴまで下山し、昼休憩。空身で東峰へ挑む。由布岳東峰は溶岩石の大きな
山塊が連立し、山頂標識前で、記念写真の列ができている。

ﾏﾀｴまで下山。大変ゆっくり歩きの遅い団体さんで停滞。先を譲ってもらい
楽勝で下山する。

はちまんの郷宇佐の温泉で体を癒し、ﾋﾞｰﾙで乾杯。

10月16日　宇佐神宮
早朝、ｶﾞﾗ空きの駐車場（¥400）に停める。
わずかに降る小雨の中、神橋を渡り、大鳥居から砂利道の参道を進む。

手水舎で手と口を清め、八幡鳥居から、淡い霧にけむる静寂とした森林の
中の石段を登って行く。

若宮神社の手前、石畳の中央に並んだ三角形の二つの夫婦石がある。
いっしょに踏むと、幸せになれるそうだ。

若宮神社の前を通り、宇佐鳥居をくぐる。西大門を通り、上宮内郭に着く。

神宮内郭の南正門に位置し、檜皮葺（ひわだぶき）の南中楼門の前で
二拝四拍手一拝で参拝する。

樹齢300年以上と言われる大楠のﾊﾟﾜｰを授かる。EXILEのUSAさんが祈願し、
ｱﾙﾊﾞﾑが大ヒットして以来、女性の参拝者が急増したという大楠。

片参りにならないように下宮も参拝し、蓮の中を泳ぐ鯉、霊池である菱形池、
能楽殿を散策する。

西参道途中、屋根のついた神橋で、呉橋は10年に一度の勅使祭の時にのみ
扉が開かれる。中国の呉の人が架けたと伝えられ、橋の名の由来だそうだ。

呉橋の隣の神橋を渡る。
駐車場に戻り、安心院の家族旅行村に立ち寄り、大分を離れる。

2泊3日、けっこう歩いた山旅だったが、温泉5回、豪華飲食、後日の体重と
筋肉痛が心配。　（伸）